早漏改善方法「行動療法」の有効性
早漏(ソウロウ)改善方法のひとつに『行動療法』があります。
行動療法とは、行動科学に基づいて問題行動を治すことを目的とした治療法です。
早漏治療の主なものは、本人かパートナーが手で陰茎に刺激を与え、射精しそうになったら中止し、収まったら再度刺激することを繰り返すことで、射精を『こらえる力』を高めるという方法をとります。
早漏改善法としての行動療法は、小規模の研究では、成功例が多々伝えられているのですが、
253名の男性を対象にした大規模な研究では、充分な有効性がなかなか見つけられず、
従来の治療法に疑問を投げかける結果となりました。
この研究を発表した『コクラン・レビュー』は、
医療効果に関する最新情報を提供する、世界的非営利組織の情報で、その信頼性には定評があります。
「心理療法の前提には、自分が早漏だと知った患者は、性的なことを避けるような振る舞いを考えつき、実行するという背景があります。例えば、セックスを避けるとか、パートナーとセックスについて話すことを避けるなどです」
と語るのは、コクラン・レビュー主著者で、
サンパウロ連邦大学内科学のタマラ・メルニク教授です。
「医療者の間で意見が一致するのは、薬を飲み終えた後、治療効果を挙げ、また継続するために心理面のケアが非常に重要だということです」
有効性に疑問符がついたとは言え、
心理ケアが重要だということは、医療関係者がうなずくところだという行動療法。
治療法のコミカルさとは逆に、早漏を取り巻く現実は深刻なようです。